40代後半から50代前半くらいは、際限なく気持ちが落ちやすい年代なんですね。
20代のキラキラした感じもなく、60代以降のパワフルな明るさもなく…
この先自分に、何か楽しい事なんてあるんだろうか…
突然そんな思いに囚われると、抜け出せなくなってしまったり。
そんな劣悪な環境の中にいた頃「職場の花」と会話をした時の事を思い出しました。
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何を思ったか…「ここ座っていいですか?」
彼女はまだ20代前半…とても可愛らしく、けれど「妬み」の対象になる種類の「可愛い」ではなかったのでパートさん集団にもかわいがられていました。
当時完全に孤立していた私は、当然お昼も一人で食べていたんですね。
たまたま仕事の都合で人のいない時間帯にお昼を取っていた時、彼女もそうだったらしく休憩室に入ってきました。
「ここに座ってもいいですか?」
「…あぁ、どうぞ…」
言うなれば職場の太陽のような人…。
いつも明るくて愛想もよく仲間内で話している内容も楽しそうなことばかりです。
正直その頃の精神状態では「一人にしておいて」という感じでしたが、真意はわからないながらせっかく一緒に食べたいと言ってもらったのだからご一緒するかな、という感じでした。
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職場の花、意外な言葉
何を話せばいいんだろう…と思うまでもなく彼女の方から話しはじめました。
「女性ってメンドーですね…」
「…えっ」
「もうどうしたらいいのかわからない、あぁ~~~もうダメって思った時、どうしてますか?」
「…そんな事、考えてたんだ、いつも明るくて楽しそうなのに」
「考えてますよ!!」
「だよね、いつも明るくて楽しそうにしてるなんて,ホントはすごいストレスだもんね」
そう…私はつまらない事を言ってしまいました。
常に変わらず「明るく楽しく愛想よく」なんて、相当精神力強くなければやってられません。
本当に心からそんな状態でいられる職場ならともかく、嫌がらせの対象も気を抜けば「明日は我が身だ」という環境です。
まして若いだけで「いじめ」の対象になる可能性は十分にあります。
はたからは見えないところで実はチクチクやられていたのか、日々聴かされる誰かしらの悪口に辟易していたのか、とにかくそんな風に質問されたのです。
「落ちるところまで、とりあえずとことん落ちるかなぁ」
「…」
「そういう時って無理にポジティブになろうとしても余計落ちるし、中途半端に空元気を出すよりいったん底までいってから前向きに考える」
多分日々私の陰口をきいていて、さらに陰口に留まらず露骨に嫌味を言われているような状態の中で、平然としている私がどんな気持ちで日々を送っているのか興味があったのだと思います。
もっと気の利いた事を言いたかったけど、実際そうしているという「事実」しか言えませんでした。
悪魔みたいに毒を吐いて
子供みたいにがぁ~~っと泣いて
またちょっと「よしっ」て前向きに考える。
「そっかぁ、そっかぁ」
と、言っていた彼女はその後何回か「ここ座っていいですか?」といってくれて一緒にお昼を食べました。
20代も40代もけっきょくは人間関係に行きつく
本当に悩んでいたのかも知れません。
もうちょっと別の事を言ってあげられたら良かったのですが、借りてきたアドバイスなどできませんでした。
私は私のやり方で、日々戦っている事実をありのまま伝えるしかなかったのです。
その職場では最終日まで嫌味・聞こえる陰口を言われました。
そんな職場で「お世話になりました、お疲れ様でした」とわざわざ言いにきてくれた、数少ない人の一人です。
こんな感じで良かったのにと…今も思います。
変にベタベタする必要はなく
「おはようございます」で一日を始め
他愛のない会話をし
「お疲れ様でした!」で一日の仕事を終える…
その程度の、そんな普通の一日で本当に良かったのに、と今も思うのです。
くだらない職場の嫌がらせは、当事者だけでなく(普通の感覚の人なら)見ているだけの人からもエネルギーを吸い取っていくものです。
人生経験豊富なはずの同世代が、若い彼女に気を使わせ…さりげなくフォローまでされている状態。
情けないなぁと思います。
女性は生涯キレイでいたいもの。
けれどこれでは40代以降の女性が「ババア」と呼ばれ「終わってる」と言われても仕方がないのです。
40代後半は、負のスパイラルに入り易い世代ですが、女性はキレイなら元気になれる。
そして40代以降もキレイでいるためには「内面」の美しさが絶対必要なのです。
何故突然彼女の事を思い出したのか…
いつも美しい人について考えるとき、残念ながら思い浮かぶのは20代の人たちで、それは外見よりはむしろ「内面」の魅力なのです。
自分たちの世代にこそより必要な「内面」の美しさ…
自分も磨いていかなきゃという思いからだったのかも知れません。
今後はもっともっと「魅力的な同世代」に会えたらと思います。
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